町の新たな特産品へ!完成直後の大山ジビエ工房を見学してきました

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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先月末、鳥取西部エリア待望の獣肉解体処理施設、
「大山ジビエ工房」の竣工式が行われました。
イノシシを食肉に加工して販売するこの施設、
どんな経緯で誕生したのか?中は一体どうなっているの?
色々気になったのでお邪魔してきました!

イノシシの解体処理場に初潜入!

大山ジビエ工房があるのは大山町の羽田井。上中山の豊かな自然が広がるエリアの中に位置しています。

それほど巨大な施設ではなく、「工房」という名にふさわしい、ほど良い大きさです。案内してくれたのは大山ジビエ振興会理事の高見秀雄さんと町議会議員の池田幸恵さん。

まずこちらの施設は害獣の中でもイノシシの解体処理を前提に作られているとのこと。運ばれたイノシシはこちらの入口で念入りに洗浄されます。その後、開口部の大きい方の扉を開けて中へ。

天井に付いているレールは外からつながっており、こちらのスペースにイノシシを移した後、皮を剥いで解体していきます。

解体用のナイフも見せていただきました。普通のナイフで解体するのは難しいようで、カーブを描いた特殊なものを揃えていました。衛生には特に気を付けているということで、ナイフ専用の消毒用保管庫まであったのが印象的でした。

そして、この奥に解体を終えたイノシシを保管するスペースがあり、この日は計6体吊るされていました。さらにこの隣に肉をカットする作業場がありました。他に事務所やトイレがあるだけでとてもコンパクトに設計されています。

大山の恵みを受けて育ったイノシシの特徴。

この大山ジビエ工房が設立された経緯を引き続き、高見さんに聞いてみました。ちなみに現在67歳の高見さん、22歳の頃から猟をされている超ベテランさんです。ただ、イノシシの罠の免許を取得したのは3年前と言います。

「昔はキジやカモやウサギが中心でイノシシなんて全然いなかったよ。山が荒れたからだろうか、イノシシが急激に増えてね。この辺はもうイノシシだらけ。何年か前から県がジビエ振興に力を入れるようになって、県から“西部でもやらないか?”ということで町に話があって、まずは組織を作ろうと大山ジビエ振興会が立ち上がったんだ」。

町は3月から10月までの8カ月間、猟友会に害獣の捕獲を依頼しており、500頭近くが実際に捕獲されるもほとんど全てが山に埋められてきました。ジビエ人気の高まりもあり、大山ジビエ工房はまさに待望の施設と言えます。

「この辺はドングリやブナ、ヤマイモなどが豊かに育つから、それを食べるイノシシも成長が早くて、味もいいと言われるね。鍋や焼肉、すき焼きにしても旨いから、より多くの方に味わってもらえるようになるのはとても嬉しい。これまではみんながバラバラにやっていただけだから。それと、こういう施設ができると知識や技術の伝承もしやすくなる。解体の仕方はもちろん、獣道の見分け方や道具の使い方なんかを一緒に山道を付いて教えたいね。私らはもう10年経ったら動けなくなるから(笑)」。

「イノシシ肉を通じて大山町に貢献したい」。

高見さんはこの動き出したばかりの大山ジビエ工房に大きな希望を抱いている。

「趣味から派生したような事業だけど、私は大山町に貢献したいという思いがあるね。私以外もそうだと思う、みんな今燃えているよ。イノシシの肉が特産品になったり、雇用を創出したりとか。若者にも“どんどん立ち上がれ!”“手を挙げてやらないか?”と言いたい。うまくやれば全国販売もできると思う。UターンでもIターンでもいいから、ここに来て山に埋もれる宝を世に出して欲しいね。私らが全部教えるし全面的にサポートするから」。

夢は広がるが、まずは地元から。高見さんは地元の人にこそ食べてもらいたいと話す。

「まずはこの工房に来たら新鮮な肉が買えるようにしたい。今はまだ常駐スタッフがいないからね。そこから地域自主組織の食堂を始め町内の飲食店に働きかけたり、町内のイベントに出てPRしていきたいね。工房の隣に小屋があって今は手付かずなんだけど、ここを改造して人が集まれるスペースにしたい。焼肉パーティーとかいいでしょ?あなたもビールサーバー持ってきてよ!」

というわけでもしかしたら今後、イノシシ肉×ビールのペアリングが大山町の名物になるかも!?2019年は大山ジビエ工房に要注目です!

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