集落が舞台!イトナミダイセン藝術祭の仕掛け人に見どころや想いを聞いてきました

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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間近に迫ったイトナミダイセン藝術祭2018
2013年のスタートから数えて今年で6回目のイベントを
アートマネジャーという立場で支える薮田佳奈さんに、
おすすめ企画や集落に対する想いなどを聞いてきました!

イベント会場を長田集落にした理由。

11月3日(土)から11日(日)まで9日間にわたって開催される「イトナミダイセン藝術祭2018」。今回、会場が長田という町内の一集落であることが注目を集めています。その経緯をアートディレクターの大下志穂さんと二人三脚で運営している薮田さんに尋ねてみました。

「アートというと日常から離れたものというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、そうではなくて日々の営みの中で脈々と受け継いできたものづくりもアートの一つだと私たちは考えています。そんな思いが一番伝わるのが自分たちの暮らす集落なのではないか、ということで会場に選ばせてもらいました。今も家に制作風景を見るためや、滞在アーティストと交流するために長田の方が来てくれて、長田の皆さんが楽しみにしてくれているのを感じます。参加アーティストは海外の方も多いのですが想像以上に仲良くなってくれて、そんな姿を見たり、話を聞いたりするともう始まる前から長田を選んでよかったと思ってます(笑)」。

アートディレクターの大下志穂さんと。まるで姉妹のよう。

メイン会場は大山ガガガ学校とてまひまに加えて、かつて貴船大明神と呼ばれた長田神社。この神社が集落の端に位置することにはポジティブな意味があると薮田さんは言います。

「ウォークラリーじゃないですけど、一番端っこにあるからこそ会場を巡りながら、集落の様々な風景を皆さんに楽しんでもらえると思うんです。今回、“お家ギャラリー”と言って家を開放して、住んでいるお母さん方の作品を自宅展示してもらう企画も用意しています(開催期間:11/9〜11)。小さな集落ですが魅力いっぱいなので、ぜひ長田巡りを楽しんで欲しいですね」。
日本海が望めるこの場所が薮田さんのお気に入りスポットなのだとか。

薮田さんが個人的におすすめする企画3選。

ワークショップ、ライブ、トークイベントなどなどイベント目白押しの藝術祭。その中でも特におすすめの企画を聞いてみると、「選べません(笑)」と言いながら「ポートレイトプロジェクトNAGATA」を挙げてくれました。

「長田に住む100人以上の方をカメラマンの伊東昌信さんに撮ってもらいました。100人以上の写真が並ぶときっと迫力があるだろうなと思います。今回、この企画を進めるうえで長田の方とほぼ一人ひとり話すことができて、素敵な企画と思うばかり半ば強引に撮らせてもらった方もいて嫌われていないか少し心配です(笑)。そんなこんなで個人的にも思い入れがあります。常設展ということで今回初お披露目のてまひまギャラリーで展示します」。
てまひまギャラリーは現在、急ピッチで迎え入れの準備を進めていました。

次に注目なのが謎企画?の「おっさん灯台点灯式」。出演は2014年にアニメーション作品「もぬけ」を手がけて以来、大山町と深いつながりを持ち続けているチャンキー松本さんです。

「笑えると思うのですが、泣けるかもしれんと今から思ってます(笑)。チャンキーさんと志穂さんの他愛もない会話から実現した企画なのですが、現在は長田の方が協力し合って灯台の発電部分を作っています。みなさんが作業している風景を見ていると点灯式の風景が想像できて、すでに感動してしまうんです(笑)。この作品は芸術祭期間中も作業しているので、制作風景も見ることができると思います。完成作品だけでなく、作品ができていく過程を見ると思い入れや感じ方が変わってくると思うので、ぜひとも過程も見て欲しいですね!
」。

ワークショップでは「石包丁づくりと研ぎ体験」がイトナミダイセンの“営み”そのものを表現していて注目とのこと。

「これは古代の人の生活に欠かせなかった石包丁を実際に作ってもらう企画。講師は考古学者で打製石器の達人の高橋章司さん、県教育文化財団文化財主事の河合章行さん、木と刃を知り尽くす宮大工で研ぎ名人の北村裕寿さんです。こんな3人が一堂に会するだけでも貴重なのに、昼休憩を挟みながらじっくりお話を聞けたり、石包丁作り体験と研ぎ体験ができます。このワークショップを通じて道具の見方が変わってしまうかもしれません。それくらい昔の人の大変さと凄さを直に体感できるワークショップになると思います」。

この今回の素敵なメインビジュアルを手掛けたのもチャンキー松本さん。

毎年恒例!他では味わえないようなフードも用意。

今回もランチや夜ごはんが充実。フードのおすすめも聞いてみました。

「個人的には、たまだん食堂が楽しみですね。長田に住む仲良し家族3世代の手作り料理が一夜限りですが楽しめます。1回まぶやでやっていて、今回ぜひともとお願いしたら快く引き受けてくれました。なにせ楽しむのが上手なご家族なので、美味しいだけじゃなくて楽しい時間が過ごせると思います!」。

プログラムで目立っていた「古代のごはん」「火まつりごはん」がどういうものか尋ねてみると、

「私も何を食べられるのかわかりません(笑)。穴を掘って、土器で煮炊きしてご飯や汁ものをいただけるはずです!これも昔の営みを再現する企画ですね。料理研究家の和泉さんには以前、のまど間で発酵教室の講師をしてもらったこともあります。さぞかし日々健康的な食生活を送っているのだろうと思いきや、意外にもポテチもバリバリ食べるのでなんだか安心します(笑)。食だけに限らず幅広いジャンルに詳しい超越者のような和泉さんには、会うたびに様々なことを教えてもらっています。今回も10日、11日と2日間にわたっての「井口和泉の火まつりごはん」では、ただ食べるだけでなく色々なお話が聞けると思います!」。
会場の一つ、大山ガガガ学校。この野外で「古代のごはんde祝祭!」が開かれます。

これまでの積み重ねが藝術祭につながっている。

何カ月も準備を進めてきて、いよいよ本番はもうすぐ。今現在の心境を聞いてみました。

「今回、このイトナミダイセン藝術祭を長田集落で開催すると決まって準備していくなかで、さらに深まった関係もたくさんあったし、今回新たに始まった関係も多くありました。これまでとこれからの積み重ねがイトナミダイセン藝術祭2018の土台になっていると思います。終わるまで不安は尽きないと思いますが、来てくれるお客さんを含めた関係者がみんな楽しいと思える藝術祭になって欲しいです。企画も全部こだわっているので、来れるなら全部来て欲しいのが本音です。でも、もちろん仕事帰りなどにちょっと寄ってもらうだけでも嬉しいです」。
アーティストさんの真剣な表情を見ることができるのも藝術祭の魅力の一つ。

どの企画に参加すればよいか迷っている方は「相談してください!」とのことです。

「企画も多いので、迷っている方は気軽に私に相談してください。その方に合った企画を紹介します!あとぜひ、参加アーティストさんとの会話も楽しんで欲しいなと思います。何を話したらいいかわからなかったら、作品の話をすればどんな感想でもきっと喜んでもらえると思いますよ!」。

イトナミダイセン藝術祭2018は11月3日(土)から11日(日)までの9日間。詳しくはHP、またはFacebookページで確認してみてください!

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