大山町にマッターホルンが出現する日*ライターの移住月記

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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「最強寒波」という言葉のインフレーション。

今年、「最強寒波」という言葉を3回聞いた気がする。
一度目は1月の中旬で、そのときはほとんど雪が降らず、大山町内は「何が最強だよ」という冷めた空気に包まれた。
2回目は1月下旬。これは「最強」にふさわしく積もった。平野部でも50~60センチは積もった。数日経って雪が溶けると、大山町内は「今年は大変だったね」というやり遂げた感に包まれた。

そして、町民の多くが「もう難局は乗り切った」と安堵し切った頃合いを計ったかのように3度目の最強寒波が町を襲った。
もはや「最強寒波」というワードはインフレを起こしており、ジャパネットの高田社長が口にする「衝撃の価格」くらいの意味合いしか持っていなかった。ところが、本当の最強は3度目にやって来たのだった。

雪はあっという間に積もり、早々に先月の「6年に一度レベル」の積雪に並んだ。もちろん、雪かきをしなければならない。だが、うちはその前に絶対にやらなければならないことがあった。

エアコンという名の我が家の生命線。

2年前に新築した我が家はかなり特殊な構造をしている。
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結構豪快な吹き抜け構造をしているのである。言い換えると、風呂の脱衣室も含めて家の全空間(トイレを除く)が仕切られることなくつながっている。風呂も仕切られてはいるが、実は設計段階のかなり終盤まで風呂場も吹き抜けにしようと考えていたほどだ(脱衣所は仕切られているが上は開放)。

この構造は開放感以外にどんなメリットがあるかというと、高気密・高断熱にしてシーリングファンを回せばわずかエアコン一台で家全体を暖めることができる点。
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エアコンを設定温度22度程度にして24時間つけっぱなしにすると、家のどこにいても寒さから解放される。去年は最初の冬だったので「本当にうまくいくのかな?」「電気代が馬鹿高くなるのでは?」と疑心暗鬼だったけど、電気代は思ったほどでもないし寒さとは無縁で胸をなでおろした。

一方で、一台で暖房をまかなうということは、その一台が使えなくなったらアウトということ。
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テラスがこういう半端ではない雪に襲われているということは、テラスに置かれた室外機が危ない=我が家の生命線が絶たれるということである。
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室外機に雪の魔の手が伸びてしまうその前に手を打たなければならない。…僕は立ち上がった。

板とそりが鮮やかに織りなす冬のファンタジー。

僕に与えられたのは木の板と遊び用の雪そりである。
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玄関から室外機まではご覧の距離。
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雪の深さは完全に膝上である。
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雪をかき分け、室外機の前にスペースを作り、板を斜めに立てかけ正面からの侵入を防御。サイドアタックをそりで防ごうという緻密に計算され尽くされた計画だ。
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かくしてエアコンは24時間の作動を続け、我が家は快適な温度に保たれた。翌日、室外機を見ると、板とそりが計画通りに大車輪の活躍をしていた。
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しっかり室外機の前に空間を作ってくれているのがおわかりいただけるだろう。と同時に、我が家のテラスには大山も真っ青なマッターホルンが出現することがわかった。
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大雪になると風呂場で壁一面の雪見風呂が楽しめる我が家なわけだが、

【鳥取大雪】雪見風呂以外に言いようがない光景wwwwwwwwwwwwwww

テラスではマッターホルンが楽しめることもわかった。大山のスキー場に飽きてしまったという方は大山町のマッターホルンに出かけてみてはいかがでしょうか。ただし、屋根の雪が溶けて落ちてくると、恐竜の背中のようになってしまうのでご注意ください。
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それではまた!

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