京都=仙台?移住者だけが感じる鳥取の隠れたメリット*ライターの移住月記

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
Pocket

食べ物が美味しい、空気が綺麗、アクティビティが豊富、子どもを育てやすいetc…。
鳥取にはたくさんの素晴らしい点がある。ただ、上記については既に色々なところで語られている。
僕は別の切り口から鳥取のメリットを考えたい。
山陰にずっと住んでいる人は当たり前過ぎて気付くことができないだろうけど、
実は「旅の始点が鳥取」というのは旅好きの移住者にとって非常に有難いのである。

深まる秋、ビール講座を開催しに京都へ。

先週末、京都へ一泊旅行に出かけていた。
NHK文化センター京都教室に招かれて、ビールの1日講座の講師を務めてきたのである。
6種のテイスティングを交えた90分の講義を終えた後は、
9月にオープンしたばかりのスプリングバレーブルワリー京都へ。

受講者の半数以上が参加を希望してくれてかなり大所帯で訪れた。予約なしだったにもかかわらず、10分待ち程度で入店でき、京都のビール好きの方々と色々お話することができた。率直な印象として、京都の受講者は穏やかで親しみやすい人が多かった。今回の京都旅行ではいい人ばかりに出会ったためか、僕の中での京都のイメージがすこぶる良くなった(元々悪いイメージはなかったけど)。
 
スプリングバレーブルワリー京都を出て、受講者の方とはお別れし、NHK文化センターの方々と2次会で麦潤というビアバーへ。最後は一人で宿にほど近いアイリッシュパブMan in the Moonに行き、京の夜を締めたのだった。
 
翌日は未訪スポットだった京都御所を堪能し、サントリーの京都工場で「ザ・プレミアム・モルツ講座」を受けて帰ってきた。台風が直撃した日だったけど無事に米子に帰り着くことができた(汽車は出ておらず米子に一泊せざるを得なかったのだけど)。

鳥取が出発点というだけで発生する価値。

今回、移動にはバスを選んだ。
米子駅から京都駅まで休憩を入れて4時間半、距離は300km、価格は5千円程度。
自分の中でこの移動は東京から仙台に行く感覚と近い。
 
僕は学生の頃から一人旅が大好きで、20代のうちに日本全国46都府県を訪れた(いわゆる北海童貞。今も継続中)。特に仙台はバスや新幹線はもちろん、鈍行でも自転車でも原付バイクでも訪れたことがある。東京に住む人にとって、仙台は“できたら複数泊したいけどまあ1泊旅行でも許せるかなスポット”としての東限と言える場所にあると思う。

逆に“できたら複数泊したいけどまあ1泊旅行でも許せるかなスポット”の西限は名古屋辺りが一般的だろう。
 
つまり、京都は多くの東京人にとって“行くからにはまあ最低2泊はしたいよねスポット”なのだ。当然、それより西の中四国、九州エリアもそこに含まれる。
 
こちらに来て常々思うのだけど、旅の始点が東京から750km離れた鳥取にあるってものすごい価値だ。なんせ広島や岡山はすぐだし、関西や四国も何なら日帰り旅行圏内だし、九州もそこまで遠くない(車で行ったらまあまあ大変だったけど)。
 
東京に住む旅好きにとって、関西や中四国、九州は“ちょっと贅沢な土地”。そこに、東京から伊豆半島や北関東の温泉地、足を延ばして名古屋に行くような感覚で行けるというのは大きな魅力なのだ。

鳥取HUB暮らしのススメ。

たぶん山陰にずっと住む人にとって、広島や岡山、関西、四国の瀬戸内海側はそれほど特別な地ではない。
東京に住む人にとって、伊豆や群馬の温泉や名古屋がそれほど特別な地ではないように。
 
逆に、鳥取県人が東京に引っ越したら、草津などの北関東の温泉や東北地方、伊豆半島や静岡愛知が近いことがすごく新鮮なのではないか。
 
ここ数年、山陰では「移住者を呼び込もう」という動きが活発である。それはそれで大事だとは思うのだけど、違った枠組みで人を呼ぼうという活動があってもいいような気がする。
 
例えば、都心のブラック企業などで疲れ切って退職して時間がある人に1年くらい来てもらって、住むところや車を安く貸し、鳥取が拠点の生活を楽しんでもらうという「鳥取HUB暮らし」を提案するなんてどうだろう。もちろん、山陰や大山、日本海をとことん楽しむのもOK。中四国や関西、九州といった西日本旅の拠点として住むのもOK。同じ取り組みをしている別の県との2拠点生活もOK。東日本に住む旅好きには需要があると思うけどなあ。
 
…とまあ、勝手なことを書いてきたが、僕は僕でまだまだ鳥取始点で西日本を満喫していくつもりだ。次はどこ行こう?

Pocket

のまど間BLOGについて

鳥取県大山町にある田舎暮らしの入門道場「のまど間」からリアルな田舎暮らし情報をお届けします。

RSSを登録

follow us in feedly