田舎フリーランス生活3年半を振り返って出した結論*ライターの移住月記

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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鳥取移住から9カ月後の2014年4月。
フリーライターとしてやっていくことに決めた。
東京ではフリーとしても活動していたけど、
鳥取ではもちろん初めてのこと。
大丈夫か?まあやってみるか。で4年目に突入した。
2017年を振り返りながら、
田舎フリーランスのことを書いていきたい。

フリー4年目、2017年を振り返る。

まず今年(2017年)の1年間で何社と仕事をしたのかを調べてみた。

…数え上げてみると全部で20社(個人含む)ちょい。

自分のように都会で書き手としてそれなりの経験を積んだ後、ド田舎でフリーランスのライターとして活動している、という人を僕は寡聞にして知らない(いたら連絡ください。飲みましょう)。そのため、この数字が多いのか少ないのかはよくわからない。

さらに、そのラインナップを眺めてみると、もう他の人など参考にはなり得ないほど自分の色が出ている。ビール関係、テレビ関係、地域ネタ発信系、完全在宅ライティング系、東京の大手企業もあれば地元鳥取の中小企業の仕事も請け負った。

場所も海外や北海道・東北、四国こそなかったものの、鳥取と東京を中心に関西や九州など様々な地域とやりとりさせてもらっている。一昔前には考えられなかったことに違いない。

そもそも今年の年初は次男が0歳児で、1年間は夫婦で協力して育児を頑張ろうと話していた。妻は在宅ながら正社員なので、フリーの僕が取材などの仕事を減らして積極的に育児に当たろうと目論んでいた。が、6月から次男が保育園に入れることに。そこで、下半期は仕事量を少し増やしたのだった。ただ、安売りして無闇に忙しくなるのは避けたかったので単価を意識するようには心掛けた(見積もりの段階で折り合いが付かずに流れた仕事もあったけど)。

というわけで2017年をざっくり総括すると、「まあ家族の時間もたっぷり取れたし、それなりに仕事も忙しく充実した1年だった」というところである。

バイラル、キュレーション、ライターの質問題に翻弄。

もちろん、ここまでに至るには3年間の右往左往があった。

3年半前の2014年4月に「フリーランスのライターでやっていきます!」と宣言したとき、よくわからないので手始めにクラウドソーシングのサイトに登録し、いわゆるWEBライターをやってみた。バイラルメディアの仕事にも手を出していた(後で問題になった)。これはきつかった。「稼げない 忙しくて時間がない やりがいもない」の3ないで早々にギブアップ。

その後、「やっぱりライターは取材してナンボだろ!?」と地元の仕事をすることに。仕事自体はすぐに見つかったものの、ここにも落とし穴があった。激務に陥るのである。東京で仕事をしていた頃は執筆だけをやっていればよかったけど、こちらでは一人がマルチタスクを抱えるのは当たり前。さらに、地方の単価が低い仕事を不定期に受けても収入が安定しない。

そこで、僕は東京の会社と専属的な契約を結び、「在宅の仕事&収入の安定」を目標に動いてみた。すると、とある東京のWEBコンサルティング会社と話が進み、完全在宅で記事作りに専念することになった。これは程なくして軌道に乗った。「もっと早くこれをやっていればよかった~」と余裕をかましていた頃に起きたのがキュレーションサイト問題である。僕もその余波を受け、仕事数が激減するという憂き目を見た。

が、ちょうどこの頃から大好きなビールの仕事が入ってくるようになってきた。さらに、ライターの質の低下問題を受け、10年以上のキャリアがある僕のようなライターは重宝されるようになった。2017年はこの「やりがい」と「単価」に明るい兆しが出てきた延長線上にあった一年だったのだ。

田舎フリーランスとは、自問自答の繰り返しである。

田舎でフリーランスを始めようと思ったとき、「最初の何年かはバタバタするだろうけど、まあ適切な働き方がいつかは見つかるだろう」と考えていた。

3年半経って思うことは一つ。おそらく今後ずっと試行錯誤を続けなければならないのだろう、ということ。

そもそも子どもの成長を始め、家の状況というのは移ろってゆく。また、「これはいい働き方だ!」とこちらが勝手に思っても、外から大きな風が吹くと簡単に吹き飛ぶ。さらに、たとえ仕事内容や収入が安定しても自分の成長がゼロだったら、それを続けることはリスクになる。結局のところ、都度都度仕事を調整しなければならないのだ。

僕は以下の項目をこれまで実際に自問自答してきた。

・仕事だけの生活になっていないか?
・在宅で完結する仕事ばかりになっていないか?
・依頼主の地域は偏っていないか?
・執筆のジャンルは偏っていないか?
・営業をして新しい仕事を獲得しているか?
・自分の書きたいことを書いているか?

こういう問いを繰り返し、解決し続けることこそが田舎でフリーランスライターをやっていくことなのではないか?と思っている。あくまで僕の場合だけど。

今は「自分の書きたいことを書いているか?」という問いに窮しているので、来年は「自分にしか書けない文章を書く」ことに注力する一年にしようと思う。さしあたって「ビアエッセイの更新強化」と「空想ノンフィクションのnoteでの販売」を2本柱とする予定。

2018年も試行錯誤は続く。ただし、すこぶる楽しい。

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