声に出して読みたくない日本語「避雲地」のススメ*ライターの移住月記

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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1月。1年で最も寒い時期である。
今年の冬はそこまで寒くはないものの、
そこは山陰、やはり雲が多い。
憂鬱な気分を吹き飛ばす解決策。
それが、「避雲地に行く」である。

晴れ渡る愛媛と岡山。

先日、家族で愛媛県に出かけた。
米子インターチェンジから米子自動車道に乗り、ひたすら南下。
出かけるときは曇っていた空が瀬戸内海に近付くにつれて晴れてきた。

おそらく山陰側は曇りのまま。山陽側だけが晴れているのである。

瀬戸大橋を渡って愛媛に入ると、さらに空は晴れ渡り、ご覧の通りになった。

空メインの写真ではないが、雲一つない快晴であることがわかるだろう。

その後、愛媛からまた瀬戸大橋を渡り、今度は岡山県は玉野市のおもちゃ王国に出かけた。
この日も見事に晴れ渡った。

うちの子の後頭部メインの写真ではあるが、雲一つない快晴であることがわかるだろう。

どんよりした山陰で気分が滅入りがちだったが、
この愛媛~岡山旅行でだいぶ気分が上がった。
青空を見ることは目の保養であり、目の保養とは青空である、
と中田英寿のようなことを言いたくなった。

山陰の曇は季節風と日本海が原因だった。

そもそもなぜ山陰の冬場は雲が多いのだろうか?
調べたところ、次のことがわかった。

冬場は大陸側から日本に向かって季節風が吹く。
その季節風自体は実は湿っておらず、乾いている。

ところが、この乾いた風が日本海の上を流れると、
大量の水蒸気を吸い上げ、湿り気を帯びてしまう。
まさにこの湿った空気が雲の原料。
水分をたっぷり含んでいるゆえに、
日本海側は雪も多くなるというわけ。

湿った空気は山を越えるときにさらなる雪を降らせ、
山越えを果たした後はまた乾いた空気となる。
だから太平洋側の冬は晴れが多くなるのだ。

色々と調べていくうちに看過できない事実も知った。

晩秋から暖かくなる春にかけて、
冬の間だけうつの症状が出る「冬季うつ」というものがあるらしいのだ。
しかもこのうつ、別名が「ウィンターブルー」というらしい。

ウィンターブルー。

病気のくせに声に出して読みたいかっこいい英語なのが小憎らしいところである。

避雲地のススメ。

このウィンターブルー、日照時間の減少が引き起こす疾患であることがわかり、
(空にブルーがないのがウィンターブルーの原因なのがややこしい)
80年代にスウェーデンの医者が「高照度療法」の有効性を世界に知らしめた。
なんとスウェーデンなど北欧では、冬になると
2500~10000ルクスの光を浴びる機械が公共施設に置かれるらしい。

別に太陽光でなくても、光を浴びるだけで人はウィンターブルーから
逃れられるのである。男性かつら専門店なんて行かない方が
よっぽど周りの人のためだったのだ。

ただ、残念なことに山陰の公共施設には
2500~10000ルクスの光を浴びる機械はない。
そこでおすすめなのが「避雲地」。

鳥取だったら岡山、広島といった山陽側が近くていい。
特に岡山は「晴れの国おかやま」を大々的にPRしており、
「ハレウッド」なんて恥ずかしいキャッチコピーまで開発している。

山陰に雲が多いのは「風」と「海」が関係している。
これは完全に地球案件の話であり、冬場の快晴は諦めざるを得ない。
僕は今後、冬場になったら積極的に「避雲地」へ行くことに決めた。

こんにちは、スカイブルー。
さよなら、ウィンターブルー。

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