ライターの移住月記*仕事場や夫婦の日中の過ごし方を本邦初でもないけど公開

書き手プロフィール
矢野竜広
1980年生まれ。会社員コピーライター、放送作家を経てフリーランスに。2013年、住み慣れた東京を離れて鳥取県へ。自宅にオフィスヤノを構え、WEBデザイナーの妻とともに夫婦で在宅ワークにいそしむ。無類のビール好き。 ブログはビアエッセイ・ドットコム。ツイッターのフォローはこちらから。
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2013年。奥様の実家がある鳥取県大山町に移住してこられたライターの矢野さん。生まれも育ちも東京の矢野さんが見る田舎暮らしとは?どんな仕事をしているの?…etc気になる人も多いはず!そこで、「月1くらいで何か書いてください!」とお願いしてみました。
プロのライターによる移住日記、ならぬ移住月記。ぜひお楽しみください!

フリーランス=無職 という恐ろしい認識。

「フリーランスでやってます!」 

とこちら鳥取で発言すると、たまにマスオさん的「ええっ!?」で驚かれる。最初は「まあ、こっちでフリーライターなんてあまりいないもんな」くらいにしか思っていなかったけど、あまりのつま先の上がりっぷりに一度話してみてあることがわかった。「恋人いない=フリー」という響きを当てはめて、「仕事ない=フリー」と誤解されていたのだ。つまり僕は、

 「無職で生きてます!」

と微笑みながら発言している、怪しい男に思われていたフシがある。「フリーランスのライターです!」は「ライター名乗ってますけど、開店休業中です!」と捉えられていたのだろう。以来、「この人は、フリーという言葉を理解してくれる人なのかどうか?」をドモホルンリンクルの工場員並みに注意深く見極めるようになった。

 職場が家、というのも無職感を演出していたのだろうと思う。僕らは夫婦で在宅ワークをしている。僕の妻はWEBデザイナーであり、東京で勤務していた会社に移住後も続けて勤めている。かくして自宅に「オフィスヤノ」と銘打った一角を作り、夫婦で机を並べて仕事している。

1 奥の窓際が僕、手前が妻。以前、「パソコンに格差があるね」と指摘されたことがあるが、妻はデザインの仕事なので画面が大きいのだ。余計なことは言わないで欲しいものであるブツブツ…。

東京、地元、そしてビールカンケイ。

「じゃあ、ライターとして一体どんな仕事をしているの?」というと、ざっくり「東京からの仕事」「地元の仕事」「ビールの仕事」に大別できる。

「東京からの仕事」は僕がまだ地味に所属している放送作家事務所から来るリサーチ仕事や、直で契約しているWEBコンサルティング会社からの執筆依頼など。「●月×日までに○○を書いてね」とメールで発注を受けて、家で悪戦苦闘しながら書いてメールで提出している。ライターってそういうものだけど、日々宿題をこなしている小学生のようだ。

一方、「地元の仕事」は大山町内や米子など山陰の方たちから依頼される案件。これまで観光系の記事や企業の会社案内を作成したり、半額クーポン本や築き会という組織の本を執筆したりと、地元企業や団体の各種広報のお手伝いをしている。こちらは基本的に取材を伴う、いわば一般的なライター仕事(カメラマンも兼ねるが)。

 ここまではおそらく一般的な地方在住ライター像だと思う。が、僕にはビールがある。ビール関係の仕事が幸いなことに、地元からも東京からもゆるく舞い込む。ネットメディアで記事を書いたり、NHK文化センターや町内で講演活動をしたりしている。『日本のクラフトビール図鑑』という書籍も移住後に執筆した。「ビアエッセイ・ドットコム」というブログもわずかながら広告収入を生んでいる。趣味と実益を兼ねたビール関係の仕事は、ともすれば色を失いがちな地方ライター業に採れたてホップのグリーンのような鮮やかな彩りを添えてくれている(収入の比率はまだまだ低いのだけれど)。 2

ドキッ!父子だらけのボール遊び(ポロリもあるよ)

 よく「忙しいんですか?」とか「家では何をやってるんですか?」と聞かれるので、最後に典型的な一日の流れを書きたい。

息子を保育園に送り出した朝9時から業務が始まる。ちなみに妻の始業は朝10時。東京にいた頃は9時ちょっと過ぎにせわしなく調布の家を出て渋谷の会社に出勤していたけど、今はリモートワークなので通勤時間ゼロ。そのため、10時ぎりぎりまで草むしりなどの庭仕事などをしている(正直、僕なんかより彼女の方がずっと取材対象にふさわしい、時代の先を行く働き方をしていると思う)。

 僕はデスクに向かい、その日にやらなければならない仕事をやりつつ、電子音が鳴ったら仕事を中断して洗濯物干しにいそしむ。ついでに庭の芝生や植栽に水を撒いて仕事に戻る。12時半を過ぎると妻がお昼の用意をしてくれて一緒に食べる。

3 「夕飯も作ってくれるんだから、昼は俺が作るよ」と以前は僕がランチを作っていたのだけど、ある日「俺の作るご飯はどう?」と妻に聞いたら、「景品のポケットティッシュみたいなものだね」(そんなに嬉しくはないけどあるならもらおうかな程度という意味)と返されたのでお役御免という流れに。おかげで毎日美味しいランチが楽しめている(泣いてない)。

 仕事に戻り、17時になったら僕が保育園へ息子を迎えに行く。そして、近くの広場などで遊ぶ。

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※パンチラ写真を掲載するとブログの閲覧数が跳ね上がると聞いたことがあるので掲載してみました。

理想はこの後、家に帰る→夕飯(ユキ・ラインハートのAORを聴きながら)→子どもとお風呂→子どもが寝る→読書(ノンフィクション)→ビール(美味いもの1本だけ)→寝る なのだけど、各種締切に間に合わないようだと夜も仕事をやる羽目に…。

というわけで、フリーランス=無職では決してないのでご留意いただければ幸いである。

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鳥取県大山町にある田舎暮らしの入門道場「のまど間」からリアルな田舎暮らし情報をお届けします。

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