家泣き。

書き手プロフィール
大見謝 将五
1988年生まれ / 沖縄-伊平屋島出身 / 書きまぜるバーテンダー /  「ケケケ」という屋号で、あれこれやってます / 「食」を中心とした場づくりを、鳥取ではじめれたらと。
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妖怪はいてもいいし、いなくてもいい。だけど、なるべくは、その存在をかわいがってやろう。ぼくはそう思ってます。

 

と、いきなりこんな話をしたのは、ずーっと、民俗学ないし妖怪を(自由)研究しているからなんです。一応、妖怪検定中級も持ってまして、じつのところ、境港に拠点を置こうと思っていたくらいでした(まだ、多拠点の一つとしてまだあきらめてはいませんが…!)

ただ、初っぱなのごあいさつでお伝えしたように、ハリウッドザコシショウとトレンディエンジェル斎藤さんを足して二で割ったような漁師さんに、そそのかされちゃったですよね。

「大山も、いっぱい妖怪いるからっ!!!」

と。話半分で聞いていたわけですが、その存在を感じたのは、つい最近のこと。

 

1月は、雪がちらほら、さらに風もそこそこ強く、荒々しい日が続いていました。

真夜中、家のこたつに潜りこんで、ぬくぬくと過ごしていたら、ガタガタっ!と急に部屋が揺れはじめ、一瞬体が硬直したかと思うと、ヒィェエェーーっと、かん高く、抜けていくような声が聞こえてきたんです。

子どもとも大人とも、男性とも女性とも判別つけられない、中性なかんじの声。固まっていた体が少しほぐれてきたので、正体が何なのか、その気配を探ろうと耳に集中してみました。

すると、すぐに気づいたわけです。

「ああ、家か、家だ」

入口には土間がワーッと広がる、古めかしい日本家屋の建物が、烈風ともいえるほどの風に叩きつけられ、家の隙間をかいくぐってきた風が音色をまとい、夜の暗闇もあいまって、ぼくの脳みそは怪奇と捉えていたようで。

 

そこでハッとしたんですよね。

「家鳴りって、こいつかぁ」

 

突然、家がガタガタ、バタバタと揺れ出す。海外では「ポルターガイスト」ともいわれるこの現象、日本では「家鳴り」といって、子鬼のようなものの悪戯が原因とされてきたそうな。

境港・水木しげるロードに、「家鳴り」の妖怪像もならんでいる

昔の人が感じとった「家鳴り」は、これなんだ、きっと。そして、ちょっとした揺れなんて動じない、頑丈にでき上がったコンクリートジャングル溢れる都会では、なかなかお目に掛かれない妖怪だよなぁ、と感じるわけです。

 

古さを通じて、昔の(日本)人の感性をなぞっていく。そういう暮らしを今しているのだと痛感できた、一人で勝手に家鳴り騒動。

ちなみに、ぼくが感じた家鳴りは、まるで家がすーっと泣いているようなあんばいで、「家泣き」だったなぁ、という感想でございます。

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