オーガニックワインって何?何が違うの?酒屋店主が教えます

書き手プロフィール
畑 真理子
こだわりの地酒やオーガニックワインが並ぶ「はた酒店」オーナー。趣味は山歩き。
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ワインに使われるぶどうが洗われていないこと、知っていますか?

 多くの人は収穫したぶどうが水洗いや消毒されている様子をイメージするようですが、実はそうではありません。なぜなら皮の外についたミクロの微生物(酵母)が果実の中の糖をお酒に変えるから。洗ったら微生物が流れてしまうし、糖分も薄まってしまいます。

つまり、ぶどうを潰すだけでできるワインは、畑の環境そのままがボトルに詰められる飲み物なんです。

 そもそもオーガニックワインとは?

①植物に化学肥料を与えない。

②農薬や除草剤といった危険な化学物質を用いない。

③遺伝子操作を行わない。

といった3つの大原則を持つオーガニック農業で栽培したぶどうから造ったワインを指します。ヨーロッパでは栽培だけではなく、醸造についての規定も2012年に制定されました。この醸造規定ができるまでの指針だった「オーガニックワイン憲章」では規制されていた化学物質の使用や工業的生産方法が緩和されたため、大手のメーカーもオーガニックワイン市場に参入。「オーガニックワイン」の中に工業的製法のワインも入ってきました。一方で、伝統的製法を頑なに守り続けているワイナリーもあります。

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オーガニックワインの特徴とは?

うちの店で扱っているワインの多くはオーガニックワインで、さらにより規制が強い「オーガニックワイン憲章」に基づいて造られたもの。実際にどんな特徴があるのでしょうか。次に挙げてみます。

色…一般的なワインは着色料で色が操作されていることが多々あります。色素安定剤で色の変化が抑えられていることも。オーガニックワインでは、自然そのままの色となります。

香…オーガニックでないワインの場合、香料が使用されている場合が。香料メーカーも確立しており、ボルドーやブルゴーニュという有名どころの香料やもう少し特化したワインの香料まで販売しています。オーガニックワインは香料の使用を禁止しています。

味わい…タンニン分を補うために合成タンニンを加えたり、酸味を補うために酸味料を加えるなど、一般的なワインは様々な添加物が使用されています。オーガニックワインはそうした補正を一切行いません。

保存料…「オーガニックワイン=保存料の入っていないワイン」ではありません。オーガニックワインでは、ヨーロッパで古くから使われている二酸化硫黄(SO2)をごくわずか使用しています。それも硫黄を燃やした煙の炊き込みのみで、薬品をワインの中で化学反応させて生成した二酸化硫黄ではありません。合成保存料の使用は禁止されています。

これらの様々な決まりを守ると、味が落ちるのでは?と心配するかもしれませんが、店に並ぶワインは日仏のプロが選りすぐった美味しいもののみ。ワインは嗜好品ですので、美味しいことが何より大事だと私は思っています。

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オーガニックワインとの出会い

私がオーガニックワインと出会ったのは、今から13年ほど前。知り合いの酒屋さんがおすすめしてくれたことがきっかけでした。オーガニックワインを知れば知るほど魅力に惹かれ、オーガニックワイン専門の輸入販売業者と特約を結んでいただくことになりました。

お酒を販売するにあたって、私は常々ストーリーが必要だと思っていました。誰の何の思いもない飲み物ではなく、顔の見える生産者の明確な意思で造られるお酒を探していたので、オーガニックワインはぴったりでした。そもそもオーガニックワインづくりは手間がかかるし、非効率的です。そのやり方を選んでいる時点で生産者には強い思いがあります。たかがワイン、されどワイン。本当に地球規模の問題意識を持っている醸造家さんがたくさんいることに、感動したことを覚えています。

ただ美味しいワインを飲みたい。でもいいのですが、その一本の背景にある物語を味わいながら飲みたい。そんな方にオーガニックワインは向いていると思います。何もわからなくても大丈夫です。色々お話を伺っておすすめを紹介しますので、ぜひ奥深きオーガニックワインの世界に足を踏み入れてください。

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構成:矢野竜広

畑真理子 プロフィール

こだわりの地酒やオーガニックワインが並ぶ「はた酒店」オーナー。趣味は山歩き。

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