純米?吟醸?わかりにくい日本酒の種類を酒屋店主が教えます

書き手プロフィール
畑 真理子
こだわりの地酒やオーガニックワインが並ぶ「はた酒店」オーナー。趣味は山歩き。
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今さら聞けない日本酒の基本的な用語

「純米」「吟醸」「日本酒度」「精米歩合」…。これらの言葉、皆さん説明できますか?

年末年始が近付き、皆さんお酒を飲まれる機会が増えてくると思います。せっかくなので、この機にお酒の用語を整理しましょう!うちのお店オリジナルの「中山郷 夢語」を例に一つひとつ解説してみますね。

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種類/純米吟醸
原材料/米・米麹
精米歩合/50%
日本酒度/+4.0
原料米/強力・山田錦

 

まず、種類の「純米吟醸」から。これは、「純米」と「吟醸」が合わさった言葉。

「純米」とは「米と米麹だけで造られたお酒」を言います。「純米」という用語が入らない「大吟醸酒」「本醸造酒」などには、醸造アルコールが加えられています。これはかつて腐造を防ぐために行われていましたが、現在では酒質を安定させたり、香りをよくするために加えられています。

次に「吟醸」という用語ですが、これは「精米歩合」が関係しています。米は中心に旨みがあり、外側には雑味があるので米の外側を削ります。削れば削るほど旨みは増えますが、当然小さくなるので使用する米の量は増えます。つまり、贅沢なんです。精米歩合50~60%(40~50%削る)は「吟醸」。精米歩合50%以下(半分以上削る)は「大吟醸」と呼ばれます。

プラスとマイナスが意味するもの

つまり、日本酒は大きく「米だけなのか」「どれだけ米を削っているのか」の2つの観点で分類できます。この基本を知って飲むだけで、自分の好みのお酒の種類がわかったりと日本酒ライフがグッと楽しくなります。

では、「日本酒度」とは何でしょう。人は糖分が多いと甘く感じ、糖分が少ないと辛く感じます。日本酒度はその目安。糖分が多いお酒はマイナス、糖分が少ない(辛い)お酒はプラスになります。「中山郷 夢語」の「+4.0」は辛口になりますね。

最後に「原料米」ですが、「中山郷 夢語」は「強力」と「山田錦」を使用しています。「山田錦」は“酒米の王様”と呼ばれるほど醸造家の支持を受けている人気の酒米。もう一つの「強力(ごうりき)」は鳥取どころか、店があるこの下中山地区発祥の酒米です。明治時代に生まれたのですが戦後姿を消し、平成8(1996)年に復活しました。

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忘れられない…久保田の酒蔵で見た田園風景

かつて、「酒屋としてどう個性を出していこう…」と迷っていた時期がありました。そんなとき、「久保田」で有名な新潟の朝日酒造で蔵見学をさせていただいたんです。途中、蔵の屋上で田んぼを見下ろしながらお米の説明をしていただきました。指をさして「あそこの米は○○、こっちの米は○○に使われているんですよ」って。

そのときに思いました。「こういうの、いいな…あ、うちの前も田んぼじゃない!」

それから、米作りを始めて、琴浦の大谷酒造さんにご協力いただきながら、うちだけのお酒「中山郷 夢語」を完成させることができました。酒米は「玉栄」から始めて変化しており、味わいも進化し続けています。地のお酒は、不思議なほどに地の料理とぴったり合います。その感動を、皆さんに味わっていただきたいと思っています。この年末年始は、あなたの地元のお酒で乾杯してみませんか?

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構成:矢野竜広

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